こんにちは、おこづかい投資家のガオピンです。
今回は僕も購入しているJT(日本たばこ産業)の分析をしてみたいと思います。どういった数字を見て購入しているか解説します。
【今日の1株】
昨日の夜に注文いれました。
斜陽産業ですが、キャッシュも潤沢なので潰れない。配当があるうちは魅力的な銘柄ですね。#株ダイエット pic.twitter.com/VXeTBdGb70— おこづかい投資家 (@gao_pin) April 8, 2020
自分年金で必要なキャッシュフロー(高配当)に重点を置いた考えが前提なので、必ずしも全ての投資法に当てはまりません。
*あくまで個人的な意見です。投資をする際は自己責任でお願いします。
- JTってどんな会社?
- たばこって斜陽産業でしょ?
- 配当が高くて逆に不安
- 優良株なんかある?
- どの数字を見てるの?
このあたりの疑問を解決する記事になっています。
- 会社の基本情報と方針
- 売上・利益・配当などを分析
- 割安か?割高か?(数字から判断)
会社の方針(考え)と数字(結果)で投資対象となるか判断します。
なぜなら株で儲けるには、
『優良株を安く買うこと』だからです。
全てはそのための分析です。
配当も優待もキャピタル(売買益)もインカム(定期収益)も全てはここに起因します。
忘れないで下さい。
では、順番に見てみましょう!
JT(日本たばこ産業)の会社概要と数値
当社グループは、「4Sモデル」をベースに、「JTならではの多様な価値を提供するグローバル成長企業であり続けること」を目指す企業像(ビジョン)として定めており、また、「自然・社会・人間の多様性に価値を認め、お客様に信頼される『JTならではのブランド』を生み出し、育て、高め続けていくこと」が、当社グループの使命であると考えております。
引用:日本たばこ産業
4Sとは「お客様を中心として、株主、従業員、社会の4者に対する責任を高い次元でバランスよく果たし、4者の満足度を高めていく」という考え方みたいです。
たばこ=JTというイメージですが、グローバル?と思った人もいるかもしれません。
実はJTは買収(M&A)に積極的な企業で、2020年4月現在で、世界第4位のシェアがあります。(国内ではJTがシェア6割と言われています)
- インペリアル・タバコ(イギリス)
- フィリップ・モリス(アメリカ)
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(イギリス)
- 日本たばこ産業(日本)
四季報にも海外たばこ事業の割合が高いことが書かれています。
【特色】たばこが事業の中核。M&Aで海外たばこ事業を拡大中。食品・医薬品も展開。飲料事業撤退 【連結事業】国内たばこ28(30)、海外たばこ60(25)、医薬4(18)、加工食品7(3)、他0(-248)【海外】59 <19・12> 【続 落】海外は現地通貨安でも新興国中心に値上げ効果。ただ国内は加熱式が競争激しい。紙巻きは4月から飲食店など屋内禁煙の影響で数量減拍車。医薬がHIV薬消滅で失速。連続減益。連続増配止まる。 引用:会社四季報
【続落】という文字が気になりますが、あとで解説していきます。
まずは株価と基本情報を見てみましょう!
JT(日本たばこ産業)の株価推移と基本情報
*2001年〜2020年4月現在の数字
- 株価1,961円
- 配当利回り7.85%
- 1株配当154円
- PER11.4
- PBR1.31
コロナショックは関係ない!とばかりに2016年ごろを境に株価は下降傾向にありますね。
理由としては、
- 規制強化
- 継続的な値上げ
- 健康志向
- 電子たばこの躍進
などが挙げられると思います。
街でも電子たばこ(加熱式)を吸う人が多くて競争が激しくなっているのがわかります。また、2020年の4月から改正健康増進法で原則屋内での喫煙が禁止になりました。
たばこに対する規制も強化されてきていて、斜陽産業と言われても仕方がないのかもしれません。

とはいえ、四季報をみると筆頭株主が財務大臣となっています。
たばこ産業となっている通り、税金を確保するための国策と言えます。コロナショックぐらいでは潰れない優良企業の1つとみていいかもしれません。
JT過去の実績(売上・利益・配当)と傾向
株価も下降傾向で、投資先としてちょと不安な部分もあります。売上・利益・配当を見ていきましょう。
JT(日本たばこ産業)の売上と利益

やはり売上・利益も連動して下げていますね。
売上が落ちる→利益が減る→将来に期待できない→株価が下がる
という流れで、ずべて株価が物語っているといえます。
では、配当はどうでしょう。
JT(日本たばこ産業)の配当推移

配当は売上と反比例し増加傾向にあります。
配当(154)÷株価(1,961)×100=7.8%
他の企業に比べても高い数値(7%後半)になっています。
投資対象としは魅力的です。

(画像が見にくくてすいません)
時価総額100億円以上で配当が高い順に並べて検索をかけると9位にランクインしました。
*配当が高ければ投資対象になるわけではありません。
JT(日本たばこ産業)の方針に付いて

JTの方針として株主への還元に力を入れているのがわかります。(あくまで目標であって、方向転換はよくある話)
利益は減少傾向にあるので、どこまで配当が維持されるか?というのが今後のポイントです。
*2020年に連続増配はストップしています。十分に還元されているので無理せず継続してほしい。というのが私の願いです。
JTの健全性を分析
次に、斜陽産業で売上も減少傾向にあるJTが、投資先として健全かどうか見てみましょう。
JTの営業活動によるキャッシュフロー

本業におけるお金の流れを表していて、少しづつ増加していることが分かります。安心材料の1つです。
JTの自己資本比率と剰余金

自己資本比率と利益剰余金の推移を見てみましょう。
- 自己資本比率・・・返さなくてもいい資本の比率
- 利益剰余金・・・利益を積み立てたお金
自己資本比率40%を超えている会社は潰れにくいと言われています。さらに剰余金も増加傾向で、お金がしっかりプールされていることが分かります。
キャッシュを持っていて安心感があります。
続いては、PERです。
JTのPER(株価収益率)

PERとは株価と利益の関係を表しています。
PER(株価収益率)=時価総額÷純利益
低ければ低いほど会社が稼ぐ利益に対して株価が割安ということです。
*PERだけで判断してはいけません。
JTのROE(自己資本利益率)

ROEはどうでしょう。
ROE(株主資本利益率)=1株あたりの利益÷1株あたりの株主資本
企業の収益性をはかる指標で、10%以上が目安と言われています。
収益性が落ちているのは懸念材料かもしれません。
投資対象になり得るか?
プラス要因とマイナス要素をまとめてみましょう。
- 海外での需要に期待
- 配当は増加維持を継続
- 税務健全でキャッシュが潤沢
- 国が筆頭株主
- 数字的に割安
- 国内需要の減速
- 健康増進法
- 収益性が低下している
- 増配がストップ
ということで、総合的に判断してまとめました。
国内での減速は不安材料ですが、海外での需要があること。利益と剰余金は順調に増加していること。を加味すると配当が維持されれば長期で保有する銘柄に最適だと思います。
株価が下がっているのでキャピタルゲイン(売買益)は狙えない銘柄だと思います。
とはいえ、2020年4月時点でお買い得と判断します。
*あくまで個人的な意見です、投資をする際は自己責任でお願いします。
補足ですが、
決算書が読めると企業のお金の流れや健全性がわかりま投資判断に役立ちます。さらに、自分で結論づけて売り買いできると株の取引は一層楽しくなります。
初心者向けの書籍を紹介しておきます。

財務3表の見方がわかる良著でした。